【第2回目】経営計画の立て方と進め方

 

計画倒れのコンサルティングではなく、活きた帳簿経営を


Q. 経営計画を立てたい という経営者が気をつけなければいけないことは何でしょう?
 世の中に経営計画を指導するコンサルティング会社はたくさんあります。しかし多くの会社で、経営計画がたなざらしにされ、計画倒れに終わっています。なぜでしょうか?
それは、経営計画を立てることが目的になっているからです。
経営計画とは、
  1.計画を立て、
  2.実行管理するしくみを作り、
  3.そして不断に実行状況をチェックしていく

これら一連のプロセスです。
したがって、経営計画の真の課題は、計画を実現させていくための、実行管理(コーチング)のしかたにあります。
 私たちは、この実行管理のしくみを作り、いっしょになってしくみを回していくプロセスに深く関わってきました。そして、計画実現のために何をしていかなければならないかを体得しているのです。


ズバリ、これが経営計画の進め方だ!


経営営計画のお手伝いをするとき、私たちは

  Step1. 外部のファシリテーターとして、経営者・幹部の方々と、合宿などを進めながら
       深く関わりいっしょになって、戦略や課題を考えていきます。
  Step2. それを具体的な行動計画まで落とし込んでいきます。
       また具体的なコミュニケーションのしくみを考えていきます。
  Step3. いざ計画実行の段階になると、会議やプロジェクトを通じて、学習組織を作り、
       深い思考ができるようにお手伝いをしていきます。

こうした組織の価値観を変革させることを通じて、経営の計画にコミットする組織ができていくのです。
したがって、私たちが提唱する経営計画の進め方は、次のような流れになります。

       1. 経営理念を決める。
       2. 経営基本目標を決める。
       3. 経営環境とわが社の持ち味を分析する。
       4. わが社のターゲット顧客を明確にする。
       5. 経営基本戦略の仮説を仮決めする
       6. 中期経営計画を立てる。
       7. 年度経営計画を立てる。
       8. 実行管理の仕組みをつくる。
       9. 仮説と検証の繰り返しをする。

いかがでしょうか?私たちはこれらのすべてのプロセスを責任をもって、皆さんと歩んでいくわけです。


(編集部コメント)
 これまでこのような実践を沢山積んでこられた小笠原先生。『経営のパートナー』として、理念だけでなく、多数の企業と取り組まれてきたという自負が伺えます。
何を隠そう、株式会社ウォリスの経営理念~戦略立案~実行計画作成~実行管理は、このプログラムに基づいて行っています。
「行動計画まで落とし込み、それを実践・検証していく仕組みは、とてもよくできていて、立てた計画を実践に落とし込んでいけるので、とても役立っています。
計画倒れにならないように仕組みができており、また指導でも、時には厳しく、きちんと実行できるようにサポートしていただけるのが有難いです。」
(株式会社ウォリス代表取締役 高岡:談)
 しかし、企業にとって大切なのは経営計画の取り組みだけではありません。何よりも、事業の発展を支えるのは『人』です。
次回は、将来を担う人材育成・事業継承にスポットを焦てたテーマでご紹介いたします。

次回、『人材育成の大切さ』は、6/1(月)更新予定です。


 



§筆者紹介§

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小笠原士郎氏
税理士 小笠原/河原会計
事務所代表

昭和27年大阪市生まれ
昭和51年大阪大学経済学部卒業
㈱クボタ勤務を経て、平成3年税理士事務所開業。
現在、財務管理をバックボーンに事業戦略・経営計画策定、経営計画推進体制の整備を中心に幅広く活躍中。
大阪商工会議所、SMBCなどメガバンク各社のセミナー講師を務め、分かりやすい解説が好評。
大阪産業創造館「なにわあきんど塾」講師


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